48歳で約30年間勤めた公務員を辞めた僕が、次の仕事として選んだのはトラックドライバーでした。
運送業界で働いた経験はありません。
つまり、48歳・完全未経験からのスタートです。
今ではトラックドライバーとして働き、新しく入社したドライバーの横に乗って仕事を教えることもあります。
でも、ここまで一直線に来たわけではありません。
最初に入った運送会社は3日で退職。
2社目も約2週間で退職しました。
そして転職を繰り返し、現在の会社にたどり着きました。
未経験で運送業界へ入ってみて、一番強く感じたのは、
同じ「トラックドライバー」でも、会社によって働き方はかなり違う
ということです。
この記事では、48歳で初めて運送業界へ入った僕が、実際に働いてみて分かったことを書いてみます。
公務員からトラックドライバーへ

僕は18歳から約30年間、公務員として働いていました。
そこから48歳で退職し、運送業界へ転職しました。
当然ですが、分からないことだらけです。
求人票を見ても、その条件が良いのか悪いのか判断する基準がありません。
業界経験がある人なら、
「この仕事内容でこの給料ならどうか」
「この拘束時間は長いのか」
「この会社はちょっと怪しいな」
と判断できることがあるかもしれません。
でも、未経験の僕にはそれが分かりませんでした。
これは実際に運送業界へ入って、かなり大きな壁だったと思います。
1社目は3日で辞めた
最初に入った会社では、先輩ドライバーの横に乗って仕事を覚えることになりました。
いわゆる「横乗り」です。
ところが、僕についてくれた先輩の態度がかなり横柄でした。
見下すような言動もあり、
「この人と毎日一緒に仕事をするのは無理だ」
と思いました。
仕事を覚えるためには、分からないことを質問しなければなりません。
でも、教える人との関係が悪ければ、それすらやりにくくなります。
結局、僕はその会社を3日で辞めました。
公務員を約30年続けたあとに入った会社を、わずか3日で辞める。
自分でも、
「まさかこんなに早く辞めるとは」
と思いました。
「未経験歓迎」でも、誰が教えるかは会社によって違う

僕が1社目の経験から感じたのは、
未経験者にとって教育環境はかなり重要
ということです。
求人には「未経験歓迎」と書かれていることがあります。
でも、本当に知りたいのはその先です。
誰が教えてくれるのか。
どのくらい横乗り期間があるのか。
分からないことを聞ける雰囲気なのか。
いきなり一人で任されることはないのか。
こういう部分は、「未経験歓迎」という一言だけでは分かりません。
特にトラックの仕事は、安全に関わります。
だから未経験から入るなら、給料や休日だけでなく、
「入社したあと、どうやって仕事を覚えるのか」
も確認したほうがいいと僕は思います。
2社目で「運送会社ってこんなものなのか」と思った
1社目を辞めたあと、別の運送会社へ入りました。
2社目は、少なくとも1社目のような人間関係の問題はありませんでした。
でも今度は、労働時間が長い。
そして仕事もかなりきつい。
ただ、僕には運送業界での経験がありません。
比較する会社もありません。
だから、
「運送会社って、どこもこんな感じなのかな」
と思っていました。
未経験で新しい業界へ入ると、これが怖いところだと思います。
自分が経験していることが、
その会社だけのことなのか、業界全体で普通のことなのか分からない。
僕もまさにその状態でした。
ベテランドライバーの一言で見方が変わった
2社目には、僕と同じタイミングで入社したベテランドライバーがいました。
同期という形です。
その人と仲良くなり、あるとき言われました。
「ここはブラックすぎる。近くにもっと条件のいい会社があるから行かないか?」
僕にとっては衝撃でした。
僕は、
「運送会社ってこんなものなんだろう」
と思い始めていたからです。
でも、業界を知っている人から見れば違った。
そこで僕は、その人と一緒に別の会社へ移ることにしました。
2社目も約2週間で退職しました。
この経験から、
ひとつの会社だけを見て、業界全体を判断してはいけない
と思うようになりました。
同じトラックドライバーでも会社によって違う
「トラックドライバー」と聞くと、ひとつの仕事のように見えるかもしれません。
でも実際には、会社によって働き方が違います。
勤務時間も違う。
扱う荷物も違う。
仕事のきつさも違う。
休日も違う。
教育の仕方も違う。
そして当然、人間関係も違います。
だから、
「トラックドライバーが自分に合わない」
のか、
「その会社が自分に合わない」
のかは分けて考えたほうがいいと思います。
僕は最初の2社だけで、
「運送業界は自分には無理だ」
と決めなくてよかったと思っています。
求人票だけでは分からないことがある
求人票を見ると、どうしても給料に目がいきます。
僕もそうでした。
もちろん給料は大事です。
でも実際に働くとなると、それだけではありません。
何時ごろ出勤して、何時ごろ帰れるのか。
どんな荷物を扱うのか。
積み下ろしはどうするのか。
休日は実際にどうなっているのか。
未経験者には誰が仕事を教えるのか。
こういう部分が、毎日の働きやすさに大きく関わってきます。
求人票に書かれている数字だけを見て、
「給料が高いからここにしよう」
と決めるのは、今の僕ならしません。
条件だけでは見えない部分まで、できるだけ確認します。
面接は「採用してもらうだけの場所」ではない
未経験で転職すると、
「雇ってもらえるだろうか」
という気持ちが強くなります。
48歳だった僕もそうでした。
すると面接でも、
「採用されたい」
ということばかり考えてしまいます。
でも今なら、少し違う見方をします。
会社が応募者を見るように、
応募する側も会社を見る。
勤務時間。
仕事内容。
休日。
教育方法。
気になることがあれば聞く。
その回答や会社の雰囲気も見る。
採用されたあと、
「思っていたのと違った」
となれば、自分も会社も困ります。
だから面接は、採用してもらうためだけの場所ではなく、
「自分がここで働けそうか確認する場所」
でもあると思っています。
今では僕が新人の横に乗っている

現在の会社では、僕が新人ドライバーの横に乗って仕事を教えることがあります。
1社目を3日で辞めた理由のひとつが、横乗りで教えてくれた先輩でした。
その僕が、今では教える側です。
だからこそ意識していることがあります。
自分が新人だったころにされて嫌だったことは、できるだけしない。
分からないことがあれば聞きやすいようにする。
最初から知っている前提で話さない。
そして、
「あのとき自分がこうしてもらえたら助かったのに」
と思ったことは、できるだけしてあげる。
新人のころの失敗や嫌だった経験が、今の自分の仕事に生きています。
48歳未経験でも仕事は覚えられた
48歳で未経験の業界へ入ることには、不安がありました。
若い人と同じように覚えられるのか。
体力的に大丈夫なのか。
そもそも雇ってもらえるのか。
でも僕の場合、実際にトラックドライバーとして働くことができました。
そして今では新人を教える側にもなりました。
だから、
「40代・50代だから未経験の仕事は無理」
と年齢だけで決める必要はないと思っています。
ただし、誰でも同じようにできるという意味ではありません。
必要な免許や資格、仕事内容、体力、勤務条件などは会社や仕事によって違います。
大切なのは、
自分にできる仕事なのかを、具体的に調べて判断すること。
年齢だけで諦めることでも、逆に勢いだけで飛び込むことでもないと思います。
これからトラックドライバーを目指す人に伝えたいこと
僕が48歳の自分に言うなら、
「運送会社を一社見ただけで、運送業界全部を判断するな」
と伝えます。
最初の会社が合わないことはあります。
僕は3日で辞めました。
次の会社も合わないことがあります。
僕は約2週間で辞めました。
それでも、別の会社なら働き続けられることもあります。
だから求人を見るときは、会社名と給料だけではなく、
「実際にどんな働き方になるのか」
まで確認する。
できれば複数の会社を比較する。
未経験なら、教育方法についても確認する。
これだけでも、僕のように入社してから、
「思っていたのと違った」
となる可能性を少し減らせると思います。
求人を見るときに僕が今なら確認するポイントについては、次の記事でさらに具体的にまとめています。
→「求人を選ぶときに僕が必ず確認すること|48歳で転職を繰り返して分かった求人の見方」
未経験だったからこそ分かったこと
48歳で公務員からトラックドライバーへ。
1社目は3日。
2社目は約2週間。
その後も転職を経験し、現在の会社にたどり着きました。
振り返ってみれば、ずいぶん遠回りしたようにも見えます。
でも僕は、その遠回りが全部無駄だったとは思っていません。
1社目で、教える人の大切さを知りました。
2社目で、ひとつの会社だけを見て業界全体を判断してはいけないと知りました。
そして現在は、その経験を新人を教えるときにも生かしています。
未経験だったからこそ分からなかったことがあり、
実際に働いたからこそ分かったことがありました。
これから40代・50代でトラックドライバーへの転職を考えている人に、僕の失敗も含めた経験が少しでも参考になれば嬉しいです。

